2026年10月11日(日)マチナカ映画上映会vol.2「女性の休日」上映&ワークショップレポート

先日、岡山市議会議員の森山幸治さんにお招きいただき、岡山市中央公民館で開催されたマチナカ映画上映会のお手伝いをさせていただきました。
今から約20年前(ヒエ~!)、岡山県立大学在学中に、森山さんがオーナーをされていたカフェバー「サウダーヂな夜」でアルバイトをしていたご縁から、今回お声掛けいただき、作品の手配に加え、上映後のトークとお話会の進行役を務めました。
上映したのは、1975年、アイスランドで約9割の女性たちが仕事や家事、育児を一斉に休み、社会を変えるきっかけとなった出来事を描いたドキュメンタリー『女性の休日』です。
上映後のトークには、岡山市副市長の北川由佳さんと、長島愛生園の喫茶「さざなみハウス」店主・鑓屋翔子さんにご登壇いただきました。

女性と一言で言っても、専業主婦や会社員、子育て中の人など、年代も境遇もさまざま。大切にしている価値観や考え方も、一人ひとり異なります。
そんな女性たちが、仕事や家事、育児を一日だけ休むという行動を一斉に起こし、大きな市民活動となって歴史的な出来事につながったのはなぜなのか。
それは、男性を敵視したり、革命を起こそうとしたりするのではなく、「男性たちに、ちょっとだけ意識を変えてほしい」という小さな願いを、さまざまな壁を越えて共有できたからなのではないか。お二人とお話しながら、そんなことを考えさせられました。
鑓屋さんは、「ストライキ」ではなく「休日」という、もっとポップでさりげない呼び方に大きなポイントがあったのでは、と話されていました。人に言うまでもないと、我慢して丸く収めるのではなく、どんなことでも声に出し、地域の中で共有していくことが第一歩。北川さんからは、行政にも、そうした声をより良い方向へつなげるためのさまざまなサポートがあるので、まずは小さなコミュニティの中で声を拾っていくことが大切、というお話がありました。
また、日頃からハンセン病の後遺症を抱える長島愛生園の入所者の方々と接している鑓屋さんからは、困ったことがあったとき、自分だけで解決しようとせず、誰かに頼ることの大切さについてもお話がありました。
つい「人に迷惑をかけたくない」と思ってしまいがちですが、誰かに頼ることで問題が可視化され、コミュニティや地域がより良くなることにつながる。入所者の方々との関わりから、そんなことを学んだそうです。
さらに印象に残ったのが、次の世代へのまなざしについてのお話。
岡山には、楽しそうに働いている50~60代の先輩方がたくさんいて、そんなロールモデルの存在が励みになるという北川さんの話から、「私たちの頃は、こんなに甘いもんじゃなかった!」という思いをそのまま持ち続けるのではなく、きちんと昇華させ、次の世代にキラキラと楽しそうな姿を見せていくことも大切なのでは、という話になりました。
お二人のお話を受けて、今度は参加者の皆さんそれぞれの感想を聞くお話会へ。
いくつかの班に分かれ、さまざまな意見が交わされました。私が参加した班では、30代の方が現在の職場で経験していることや、80代の方がこれまで歩んできた人生、男性の方から見た家庭の中での男女の役割など、世代や立場を越えた話が飛び交っていました。
特に印象的だったのは、80代の専業主婦の方のお話です。
子どもたちが自立し、夫もそれぞれのペースで生活するようになって、誰かのために家事をしなくてもいいことが、こんなに楽だとは思わなかった、と。そんな今の暮らしを語りながら、若い世代がどんなことを問題に感じているのか知りたい、と話してくださいました。
そこから、30~40代の参加者が家庭や職場で感じていることを共有していきました。
例えば、職場で女性活躍が推進される中で、それ自体はいいことなのだけど、女性が優遇される立場になったときに生まれる複雑な気持ち。制度が整っていても、結婚や出産などで物理的に働き続けることが難しくなる現実。小さな中小企業で、社長の一存だけでこれまでの前例をもとに男女で賃金に差があったという話もありました。
社会の中にある小さなズレは、家庭の中にも影響し、家事分担に対する意識の違いなどにもつながっていくのかもしれません。
今はまさに変化の真っ最中。だからこそ、問題そのものが見えにくかったり、簡単には答えが出なかったりするのだと思います。
それでも、市報を隅々まで読んで必要な情報を自分から取りに行くこと。日々の暮らしの中で感じた違和感を飲み込まず、誰かに話してみること。情報がなかなか届かない若い世代の人たちとつながりを持つこと。まずは自分にできる小さなことから始めていくのが大切なのではないか、と感じました。

そして、約50年前に行動を起こし、社会の意識を一歩前に進めた女性たちがいたこと。その事実を心に留めておくだけでも、きっと違いますよね、と皆さんと確認し合いました。このお話会で出会ったような、自分の話に耳を傾けてくれる人が地域の中にいると知るだけでも心の負担は、きっと軽くなると思います。
お話会は大いに盛り上がり、気づけば時間が足りず、最後は駆け足での締めくくりに。
世代も立場も異なる人たちが、同じ映画を観て、それぞれの経験や思いを言葉にする。そこから、自分とは違う誰かの立場を知ったり、当たり前だと思っていたことを見つめ直したりする。
皆さんは、この日、どんなことを持ち帰ってくださったでしょうか。
私自身も、声を上げること、誰かに頼ることの大切さ、そして次の世代へ何を手渡していくのかを、改めて考える時間になりました。そして、映画が地域の中でできることの可能性をしみじみと感じています。
お声がけいただいた森山さん、関係者の皆さま、そして参加者の皆さま、ありがとうございました!岡山はとってもいいところ!また伺います。



コメント